最終更新日:2017/12/11

青汁を飲んだらガンが治るわけではない

青汁をガン治療として飲むのは認識まちがい

 

青汁はガンになる原因である「ガンになりやすい体質」を改善するための一つの手助けとしての役割に他なりません。現在、ガンの治療にはお医者さんに診てもらうのが最優先です。ただ、ガンの予防として普段から体質を気にされている方にとって、青汁飲用は効果的な手段の一つとして世間では認識されています。

 

しかし必ずしも青汁を飲んでいればガンにならないというわけでもなく、あくまでも「ガンになる確率を下げれるかもしれないだけ」ということは、最初に理解しておかなければなりません。青汁への極度の期待は禁物だということは予め肝に銘じておく必要があります。

 

青汁にはガン予防効果がある?

ガンになったら…もしくはガンを予防するために青汁を飲むことは副作用もなく、しかも効果的な方法の一つと言われています。なぜかというと青汁野菜や果物のジュース・しぼり汁には抗ガン作用のある抗酸化物質が多く含まれているからです。

 

これらを飲む方法には幾つかの種類がありますが、その中で代表的なものをご紹介いたします。

ゲルソン療法と青汁

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一つは、『ゲルソン療法』と呼ばれるものです。1930年代にドイツ人の医師マックス・ゲルソンが考案した療法で、動物性の食品や塩分・脂肪を制限した上で、野菜や果物から作るジュースを2〜3リットルと大量に摂取することで免疫力を高める方法です。

 

考案した時は主に結核患者に活用されていましたが、結核患者でガンを併発していた患者のガンも治癒したことからガン患者にも適用されることになり、ガン療法の一つとして確立されました。

 

このゲルソン療法では野菜や果物なら何でもジュースにして良いのではなく、青汁の主成分である葉野菜はOKですが、一部の果物・野菜・玄米・ナッツ類・豆類は禁止されています。

甲田療法と青汁

根菜 画像

また、日本で考案されたものに『甲田療法』というものがあります。これは1960年代に医師である甲田光雄氏が考案したもので「食事を極端に減らし生の玄米粉や青汁・根菜のすりおろしを加熱せずに摂取する方法」です。

 

時に断食療法を取ることもあります。

栗山式食事療法と青汁

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また、同じく日本で考案されたもので『栗山式食事療法』というものもあります。これは自然食の研究家である栗山毅一氏が提唱した療法で「人間は自然食を摂取するべきである」という考え方に基づいています。

 

「生水や生野菜・果物などを摂取することで病気に立ち向かう自然治癒力を高める方法」です。

済陽(わたよう)式食事療法と青汁

縄文時代の食事写真

済陽式食事療法は食事を改善することで免疫力を高めることを目的としています。この食事療法のルーツは縄文時代の食事です。縄文時代の遺跡である貝塚には貝以外に鮭などの赤身の魚介類・穀類や海藻・果物や野菜を食べていた痕跡が残されています。

 

日本人本来の食事に近づけることが体にとって最も自然で、それが健康にも非常に良い食事ということです。これが済陽式食事療法の原点です。済陽式食事療法は「避けるべき食べ物と青汁を中心とした野菜と果物のブレンドジュースを飲むだけ」という細かな決まりの少ない続けやすい食事療法です。

 

上記の方法でのガンの進行度による方針をまとめると次のようになります。

 

1.ガンの予防

果物や野菜のジュース・青汁を一日に600ml以上飲みます。特に朝に摂取することをおすすめしています。食塩量は一日4g以内になるようにし、牛や羊や豚などの四足歩行の動物性食品は一日おきに摂取するように心がけます。

 

2.早期ガン・進行性ガンのある場合

病院などで治療を受けながら食事療法をします。野菜や果物のジュースもしくは青汁を1.5〜2リットル飲むようにします。早期のガンもしくは進行性のガンが発生した場合、食事療法で免疫力を高めることは可能ですが、治療を受けながら青汁を中心とした食事療法をすることが重要になります。

 

食事療法はあくまでも免疫力を高めるために実行することですので、治療はきちんと受けなければいけません。現在、ガンには三大治療法というものがあります。

  1. 「手術」…ガン細胞を切除して取り除くこと
  2. 「抗ガン剤治療」…薬剤でガン細胞の増殖を抑えたり縮小させたりする方法
  3. 「放射線療法」…ガン細胞に放射線を当てることで死滅させる方法…の三つです。

抗ガン剤治療 イラスト

放射線治療 イラスト


抗ガン剤治療には副作用があり、治療の長期化もしくは薬剤の強さにより免疫力が低下してしまう恐れがあります。また、放射線療法にも欠点があります。それは放射線をガン細胞だけに照射することが難しいので、正常な細胞もダメージを受ける恐れがあるということです。

済陽式食事療法で考える「ガンができる4つの原因」

過剰な塩分

 

まず、ガンになるのは「塩分の取り過ぎによるものだ」と言う考え方です。塩分を過剰に摂取すると細胞内のナトリウムとカリウムのバランスが崩れてしまいます。

 

ナトリウムとカリウムのバランス 

 

本来、動物の細胞内にはカリウムが多くナトリウムが少ないはずですが、塩分を過剰に摂取すると細胞内のナトリウム濃度が急激に上昇し細胞の老化を促進してしまいます。そして「老化が促進した細胞がガン細胞になりやすくなります。」

 

つまり「ナトリウムとカリウムのバランスを正常にしてあげれば細胞の老化を防げる=ガン細胞になりにくくする」ということです。細胞内で多くなりすぎたナトリウムを排出するためにはカリウムを摂取することがポイントとなってきます。適度のカリウムを摂取することでガンだけでなく、高血圧・白内障の予防や改善にも効果が期待できます。

 

カリウムは野菜や果物に多く含まれていますので、毎日新鮮な青汁にして摂取することで体内のミネラルバランスの最適化…ひいてはガンの予防・改善に役立つ可能性があります。カリウムの摂取ばかりでなく、そもそものナトリウムの摂取を低く抑えることも重要です。

 

クエン酸回路の異常

 

二つ目はガンの発生は「クエン酸回路に異常が生じるから」という考え方です。

クエン酸回路とは

細胞内のミトコンドリアで行われているエネルギー生成の過程の事。

 

クエン酸回路 活性酸素 図解イラスト

食事によって摂取された栄養が胃で消化され腸へ行き消化酵素で分解されて肝臓に行きます。そして血液に入り全身に栄養がめぐります。こうして全身に行き巡らされた栄養は細胞内のミトコンドリアでエネルギーに変換されます。

 

ミトコンドリア内にあるクエン酸回路で食事によって摂取された栄養素が代謝されアデノシン三リン酸(ATP)が作られます。このアデノシン三リン酸は体を動かしたり生命活動を維持させたりするエネルギー源です。

 

そしてこのクエン酸回路自体はエネルギーを生み出す非常に重要な働きなのですが、このエネルギーを生み出す過程で活性酸素も生成してしまいます。ですからクエン酸回路が正常に働いているなら問題はないのですが、何らかの要因で異常が生じると活性酸素を必要以上に生成してしまい、これが細胞の老化促進つまり細胞のガン化の原因になります。

 

この回路を正常に働かせるためには「ビタミンB群」「クエン酸」を多く含む青汁や果物のジュースを摂取することが効果的と言われています。クエン酸はレモンなどの酸味成分で「クエン」という中国産のレモンの一種から名づけられた酸の一種です。このクエン酸…つまり酸っぱい果物と青汁を一緒に摂ることで相乗効果が期待できます。

 

動物性食品の過剰な摂取

 

三つ目は「動物性食品の過剰摂取」がガン発生の原因になっているという考え方です。

 

青汁,がん予防,効果

 

動物性のタンパク質は、あらゆる物質の中でも最も発ガン性の高いものだと考える学者もいます。動物性のタンパク質は胃や腸で消化吸収されますが、肝臓で体内において利用しやすいタンパク質に代謝される際に肝臓内の酵素が活性化されてしまいます。

 

この「肝臓で酵素が異常に活性化されることがガンの発生につながっている」と考えられています。ガンの手術を行った患者やガン治療中の患者が動物性の食品を摂取することで、早期にガンの転移が見られることも報告されています。

 

動物性のタンパク質全てが代謝の際の酵素の異常発生に繋がるのではなく、原則的に4足歩行の動物…つまり牛や豚などが良くないとされています。

 

活性酸素の異常発生

青汁 イラスト

そして最後は「活性酸素によりガンが発生する」と言う考え方です。先述のクエン酸回路の代謝機能により、体内でエネルギーを生成する時には体にとって有害な活性酸素が発生します。

 

この活性酸素は適量ならば体外から病原菌などが侵入しようとしてきた時に、排除する役目を果たすなど体にとって必要なものなのですが、異常に量が増えると老化やガンに対するリスクを高めてしまう厄介者になってしまいます。

 

この活性酸素には抗酸化物質を投入することで活性酸素の働きを抑え、無害化することができます。この抗酸化物質は青汁の成分であるポリフェノール・フラボノイド・カロテナイドなどがその代表で、果物や野菜に大量に含まれています。つまり抗酸化物質を効率よく含む青汁や果物や野菜などで作るジュースを摂取することで、ガンのリスクを多少なりとも軽減できる可能性に期待が持てます。

ガンができる4つの原因に対抗するための9つの方策

  1. 塩分はできるだけ摂取しないようにする

    全く摂取しないでおこうと思っても摂取してしまうのが塩分ですので、とにかく摂取しないように心がけます。

  2.  

  3. 動物性のタンパク質や脂質を制限する

    特に四足歩行の動物のタンパク質と脂質は発ガン性物質と考えることができるので極力摂取を制限します。これらを制限することでガンに対するリスクを抑えるだけでなく、動脈硬化の予防・脳卒中・心筋梗塞の予防にも繋がります。

  4.  

  5. 無農薬の新鮮な野菜・果物の青汁を大量に摂取する

    1日当たり1.5〜2リットルを目安に摂取します。

  6.  

  7. 胚芽を含む食品を積極的に摂取する

    胚芽にはビタミンB類やビタミンEが含まれています。この胚芽を含んでいる食品には「穀物」「イモ類」「豆類」があります。豆類に含まれるイソフラボンも抗ガン作用が認められています。

  8.  

  9. 乳酸菌を含む食品を積極的に摂取する

    乳酸菌は腸内環境を整えますので、腸内で消化されなかった食品などから活性酸素が発生することを予防することができます。

  10.  

  11. クエン酸を含む食品を摂取する

    クエン酸回路を正常に働かせることで、過剰に活性酸素が発生することを予防できます。クエン酸が多く含まれる食品には「レモン」「はちみつ」「ビール酵母」などがあります。

  12.  

  13. 植物性脂質の質を考える

    植物性の脂質は何でも体に良いのではなく、摂りすぎると害になるものもあります。酸化進行しにくい「オリーブ油」「菜種油」「ゴマ油」がおすすめです。

  14.  

  15. 水道水をそのまま飲まない

    水道水には発ガン性物質である残留塩素つまりトリハロメタンが含まれている可能性があるので、なるべく飲用しないようにします。

  16.  

  17. 禁煙・適酒

    全ての病気の予防や健康的な生活の維持に言えることですが、タバコはやめ、飲酒も適度にすることが重要です。特に喫煙は「百害あって一利なし」というだけでなく、周りの人々の健康も害します。

青汁の飲み方についての解説

 

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これらのさまざまな療法に共通して言えるのは「野菜や果物を加熱せず…つまりそのままの栄養素を破壊しないようにしてジュースで摂取することが抗酸化力を高め、ガンなどの病気に対抗できる体質づくりの力になる」と言うことです。

 

どれも栄養素をそのまま摂取するために「しぼりたて」「できたて」を飲むように推奨されています。そのまま野菜を食べるよりもジュースにすることで大量の野菜や果物の栄養を効率よく摂取することができるからです。

 

そして青汁には過剰摂取による弊害はほとんどないので、できるだけたくさん飲むことが勧められています。青汁を飲み慣れていない人や飲み始めて間もない頃は下痢などの症状が見られることもありますが、大抵の人はそのまま続けて飲用することで症状が落ち着きます。

 

また、冬場はどうしても体を冷やしやすくなっていますので、野菜や果物をジュースにする前に冷蔵庫から取り出して常温にしてから青汁にすることが勧められています。たくさん飲んでも害はなく、たくさん飲むだけ多く栄養素を摂取することができますが、ガン予防の一環として飲むのなら一日に600mlを目安に飲んでも効果を期待できます。

 

一度にまとめて飲んでも朝夕に分けて飲んでも効果は期待できますが、しぼりたてを飲むことが大事ですので、その都度作って飲むようにしましょう。既にガンがある人などのガン治療の一環として摂取する場合は、必ず医師の許可を得てから飲むようにしてください。その際は一日1.5〜2リットルが目安になるかと思います。

 

どうしてもそんなにたくさん飲むことができない人は、1リットルを青汁として摂取し、残りはサラダやスープにするなど美味しくいただけるように自分に合ったアレンジを加えてみるといいと思います。

 

継続することで効果が得られる青汁

ガンになりにくい食事をしても継続しなかったら何の効果も現れません。ガンになるリスクの高い体質を改善するためには「最低でも100日」はこの青汁を中心とした食事療法を継続する必要があります。

 

それは「100日続けることでガンの原因となる代謝異常が改善され始めるから」です。時間をかけて体に良い食事を続け、塩分が強すぎる食事から解放されると味覚が本来の状態になり、自然と体が体にとって良いものを摂取したがるようになってきます。

 

ガン予防を目的とした青汁

青汁

ガン予防目的で青汁を中心とした食事療法をする場合は、動物性のたんぱく質や脂質・塩分の摂り過ぎにそれほど過敏になる必要はありませんが、毎日飲む青汁や野菜や果物のジュースには気を配りましょう。「新鮮なものを600ml以上毎日摂取すること」だけは守りましょう。

 

このジュースは基本的には野菜や果物なら何でもジュースにすれば良いのですが、果物が多すぎると果糖の取りすぎになってしまい「肥満」に繋がる恐れがあります。そして野菜も一つにこだわるよりは旬のものを取り入れることで、より豊富な栄養素を効率的に摂取することができます。

 

特にほとんどの青汁の基本成分である「アブラナ科・セリ科・ナス科」の野菜には抗酸化物質が大量に含まれていますので、活用することが勧められています。これらの野菜は青汁の原料でもありますので青汁は特に抗酸化物質の宝庫ということができます。

 

どの野菜を選んで青汁にしても「ジュースにして3時間が経過するとビタミンCの量は70%・抗酸化物質の量は90%に低下」してしまいますので、しぼりたてを飲むことを心がけましょう。

食生活の乱れがガンにつながる

今から150年くらい前の人間はガンで亡くなることがほとんどなく、主な死因は腸チフスや結核などの細菌感染でした。現在でもアフリカや東南アジア・中近東ではガンは死因のランキングの上位ではありません。

 

<参考:100年前からの日本人の死因 推移グラフ>

 

人間の死因推移グラフ

※クリックで拡大します。悪性新生物が「ガン」のことです。

 

なぜ、ガンが死因のランキング上位になっているのか?

 

原因は食生活の肉食化

肉食 イラスト

その原因として特に食生活の中で考えられるのは、欧米諸国や東アジアで「肉食が増えていること」と言われています。先述致しましたが「癌患者の方が動物性の食事ばかりを続けたら癌の転移が早期にみられた」という報告事例もこの原因を裏付けていると思われます。

 

それでは、どのような食事に改善すればガンになる可能性が少なくなるのでしょうか。アメリカガン研究財団がまとめた『ガン予防の14カ条』と青汁の関わりは次の通りです。

 

1

食事は植物性の食品を主とし、野菜や果物・精製度の低い穀類を摂るように心がける。青汁を飲むことで動物性食品に対する食欲も抑える。

 

2

体重を「kg」で表示したものを「m」で表示した身長の二乗で割ったBMI値が18.5〜25.0になるように心がける。

 

3

一日1時間は早歩きをする。
一週間に一度は負荷の強い運動をする。

 

4

野菜と果物を1日当たり400g以上は摂取する。
青汁にするとコップ1〜2杯と手軽に摂取することができる。

 

5

野菜と果物以外に「豆類や穀類イモ類などを一日合計600〜800g摂る」ように心がける。

 

6

飲酒は極力避けるか、一日に「ビールなら500ml・ワイン200ml・洋酒50ml・日本酒1合」以下にすること。女性はその半分の量にすること。

 

7

赤身の肉は1日に80g以下にすること。

 

8

脂質によるエネルギー摂取は全体の15〜30%にすること。
動物性油脂を極力避け、植物性油脂にすること。

 

9

塩分は1日に6g以下にする。

 

10

食べ物を常温で放置せず、カビの恐れがあるものは口にしないこと。

 

11

腐りやすそうなものは冷蔵庫や冷凍庫を利用して保管すること。

 

12

無農薬の野菜や果物を摂取するように心がける。
無農薬野菜で青汁を作ること。

 

13

「焦げた部分」「直火焼きの魚や肉」「燻製食品」は極力避ける。

 

14

サプリメントの摂取は特に気にかける必要はない。

 

「青汁は成人が必要とされる1日の野菜量を無理なく摂取できます」

【日本人の三大死因 男女共通】

1位 がん
2位 心疾患
3位 脳血管疾患

 

これらは野菜や果物をしっかりとることで予防ができると言われています。

 

厚生労働省は、成人が1日あたりに摂取すべき野菜の目安を350gとしています。この基準を満たすには、普段の食事だけではなかなかむずかしいものです。だからこそ、このような結果になっています。

 

それを覆すべく、青汁ならこの目安量を手軽に無理なく、しかもバランス良くとることができるため三大死因予防に効果的だと医学的に実証されています。特にガンと青汁の関係はとても興味深いところです。

 

まとめ

 

データを見る限り、肉食が増えるに従いガンの発生率も上昇してきました。食生活を改善することがガンの発生率を抑え健康的な生活を導きます。そのためには青汁を継続して飲み続けることでも効果を期待できると思われます。

 

ただ、青汁は薬ではないため「必ずしも飲んだ人全員に効果が現れるものではない」事をあらかじめ理解しておかなければなりません。